中国においては、人民元に関する総量規制や外貨規制等、資金調達に関して様々な制約があります。申請手続や審査が複雑であることから時間に余裕をもって資金計画を策定することが望ましいです。
中国子会社(現地法人)の資金調達スキームとしては(1)親子ローン(2)増資(3)外部借入が一般的に利用されています。ここでは(2)増資について解説します。
増資ついて
出資者である親会社からの追加出資を行います。従来と比較して手続きは簡素化したものの、外貨による出資には外貨登記等、所定の手続きが必要です。一方、借入とは異なり、返済の義務はありません。
増資手続き(約4週間)
(1)商務部委員会への届出
(2)工商局での変更登記
(3)外貨管理局での変更登記
(4)銀行への変更届出
(5)税務局での変更登記
(6)通関での変更登記
(7)対外貿易局での変更登記
(8)中国電子口岸ICカード情報の変更
増資金額の払込み
増資金額は一括して払い込む必要はありません。上記の手続き完了後、複数回に分けて送金・払込することも可能です。