台湾人事労務

残業代・休日勤務の賃金

一、残業代を支払うケース

1.通常勤務日の残業

時間外労働については、通常勤務時の1時間当たりの賃金に加え、さらに当該時給の1/3 倍(または2/3)以上を加算して、賃金を支給します。

最初の2時間:時給×(1+1/3=約1.34)
次の2時間以降:時給×(1+2/3=約1.67)

(例)従業員の月給10万元(時給換算は10万元÷30日÷8時間=417元)、通常勤務日に2時間残業した場合。

最初の2時間:417元×2時間×(1+1/3)= 1,112
残業代は 1,112元

2.休息日の残業

休息日の時間外労働については、通常勤務時の1時間当たりの賃金に加え、1/3 倍(または2/3)以上を加算して、賃金を支給する点においては通常勤務日と同じですが、残業時間を実際の勤務時間ではなく4時間を1単位として算定する点が異なります。4時間までは4時間として計算し、4時間以上8時間以下は8時間として計算します(労基法24条2項、36条)。

(例)従業員の月給10万元(時給換算は10万元÷30日÷8時間=417元)、休息日(土曜日)に2時間残業した場合。

最初の2時間:417元×2時間×(1+1/3)= 1,112
最初の2時間:417元×2時間×(1+2/3)= 1,390
残業代は 2,502元

3.例暇日の残業

天災や突発的事故を除き、例暇日に勤務させることは原則禁止されていますが、天災等の事由により例外的に勤務させることは可能です。その際は、通常勤務日の2倍の賃金を支給するほか別途振替休日を付与する必要があります(労基法40条)。

4.国民の祝日(国定休暇)の残業

国民の祝日として労基法上で会社に付与義務が課せられている法定休日以外の休日です(労基法37条)。業務上の理由により祝日の出勤を命じる必要がある場合は①振替休日を付与する(この場合残業代は不要)、または②従業員の事前同意を得て二倍の割増残業代を払う、かのいずれかを選択します。変形労働時間制を採用している場合も都度同意が必要ですのでご留意ください。台湾の国定休暇は行政院のホームページからも確認できます。

二、みなし残業(固定残業制)

台湾にもいわゆる「みなし残業」(責任制)があります。

労働基準法84条-1に定める要件を満たす場合、労働時間の計算を実労働時間ではなく「みなし時間」で行い裁量労働制とすることができます(但し上限は2時間)。要件は以下のとおりです。

(1)労基法84条-1の指定業種*

  • 指定業種に該当していること
  • 従業員と事前協議の上、書面による同意を得ていること
  • 従業員にとって不利益とならないこと
  • 主務機関に届出済みであること

*広告業、会計事務所、コンサル、不動産、保険、内装業等

(2)上記(1)以外の業種

  • 月給が15万元以上であること
  • 労基法施行細則第50条の1第1号指定の監督管理者(主管レベル)であること
  • 主務機関の許可申請済みであること
三、総経理の残業代について

「経理人」として登記され会社と委任契約している総経理については、そもそも労働基準法が適用されない可能性があります。詳細については法律の専門家にご相談ください。

 

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