台湾会計税務

外国事業者優遇税制

外国事業者が台湾ビジネスを行う際に留意したい税務上のポイントは、”商材の種類”と”税制優遇策の適用可否”といえるでしょう。非貿易所得(役務対価)には原則、20%の源泉所得税が課されます。節税につながる軽減措置をご活用ください。

1. 日台租税取決めによる減免
(1) 役務収入の短期免税

台湾にPE(現地法人等)を有さずに日本から台湾にサービス提供を行う場合で、その契約期間が183日以下の場合には日台租税協定上の事業所得に係る短期免税措置を申請適用することで源泉税率20%を0%に引き下げることが可能です(※申請は契約ベース)。

(2) 一般ロイヤルティは租税条約で税率低減

特許・技術等の無形資産の使用対価であるロイヤリティ(使用料)に該当する場合、日台租税協定上の投資所得に係る減免措置を申請適用することで源泉税率を20%から10%に引き下げることが可能です(※申請は支払の都度必要)。

2. 所得税25条による軽減税率

下表の要件に該当する場合、所得税25条のみなし利益率の申請により源泉税を実質3%まで引き下げることが可能です。申請は契約書ベースで行いますので、同一の契約書から派生される限りこれに係る源泉所得税の税率は3%を適用します。すでに納付済みであっても事後的に還付することができます(遡及期間は5年間)。契約書の記載を調整することで要件を満たすことは可能です。本社機能を台湾に有さない外国事業者で、下表(1)~(4)のいずれかに該当し、かつ、原価費用の配賦計算が困難である場合に申請できます。

3. 先端技術使用料解釈令による免税

台湾企業が保有しない外国(日本)事業者の最先端技術で、かつ、その使用が台湾の製造効率化に貢献するものと認められた無形資産については、所得税法4条第1項-21による免税措置を申請適用することで源泉税率20%を0%に引き下げることが可能です。これは、台湾国内に海外先端技術を導入するためのインセンティブとして政策上特別に認められたものです。

4. 外国法人の電子商取引課税

外国法人の電子商取引所得については、収益貢献度割合と同業者利益率に基づくみなし利益率の申請により源泉税を実質3%~6%まで引き下げることが可能です。

5. 販売コミッション収入は免税

例えば、日本法人が台湾法人から受託し、日本での販売代行に伴い台湾法人から売上に連動する販売コミッション収入を得る場合には、通常の海外法人の役務提供とは別扱いとなり、台湾源泉所得には該当しません。したがって、源泉徴収は不要です(「財政部650830台財稅第35817號函」)。なお、ここで定義するコミッションとは、投入時間に連動するもので(非定額制)、料率は5%~10%が目安とされています。

減免措置 内容 備考 原則 適用後税率
1. 日台租税取決め 短期の事業利得については所得税が免除される。   20% 免除
利子、使用料、配当収入の軽減税率   20% 10%
2. 所得税法25条 コスト費用の配賦計算が困難であり、かつ、下記の役務についてはみなし利益率15%で算出した源泉所得に基づき課税する 国際物流 建設工事の請負 機器設備のリース 技術サービスの提供  ロイヤリティ(特許権、商標権の使用料)に係る分は除外される。 同一契約書内に物品の販売価格を明記している場合、全体課税される。 受託販売は適用外で免税扱い。 経営指導料や技術指導が含まれる。   20% 3%

3. 先端技術使用料解釈令  

外国の先端技術に係る役務収入及び使用料については所得税が免除される。 台湾での特許出願、商標登録されていることが前提となる。 20% 免除
4. 電子商取引解釈令

外国法人の電子商取引所得についてみなし利益率15%~30%で算出した源泉所得に基づき課税する。

  20% 3%~6%
5. 販売コミッション解釈令

外国法人が台湾法人から受託販売して獲得したコミッション収入は台湾源泉所得に含まないため、課税対象外となる。

  免税

 

申請を忘れた場合であっても、支払日から5年以内であれば過去に遡及して納付済みの源泉税の還付申請を行うことも可能です。還付分の振込先については別途申請により源泉徴収義務者以外の名義口座に指定することも可能です。

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