台湾人事労務

変形労働時間制

台湾にも変形労働時間制はあります。変形労働時間制とは、労働基準法に規定された労働時間の運用を弾力的に行う制度のことです。例えば飲食業等、曜日や時間帯によって閑散期と繁忙期のメリハリがある職場にとっては残業コストを抑制できるというメリットがあります。但し、適用に際しては恣意的な残業未払いや労働環境悪化を回避するために労使双方の同意(労資会議(労使協定)等)と届出が必要です。

適用要件

  • 変形労働時間制適用指定業種(指定適用勞動基準法彈性工時之行業)に該当していること
  • 雇用契約書と就業規則に変形労働時間制採用事業者である旨を明記していること
  • 労資会議(労使協定)の議事録を作成し具備していること(労使協議には少なくとも従業員の過半数の出席ならびに四分の三以上の同意が得られたことを示す必要があります(同意者全員の署名))
  • 所定の手続きを経ずシフト制を採用した場合、罰則が科されるほか労働部のホームページ上に労基法違反法人として社名が公開されます。
タイプ 労基法 内容 例暇日/休息日
2週間単位

30条-2

36条-2-1

2週間のうち2日分の勤務時間を他の日に振り分けることができる。但し、以下の要件を満たす必要がある。

  • 1日の通常勤務時間:10時間を超えない
  • 1週間の通常勤務時間:48時間を超えない
  • 2週間の通常勤務時間:80時間を超えない
1週間に1日以上の例假日及び2週間で4日以上の例假日と休息日を設定しなければならない。
4週間単位

30条-1

36条-2-3

4週間のうち任意の勤務時間を他の日に振り分けることができる。但し、以下の要件を満たす必要がある。

  • 1日の通常勤務時間:10時間を超えない
  • 4週間の通常勤務時間:160時間を超えない
2週間に2日以上の例假日及び4週間で8日以上の例假日と休息日を設定しなければならない。
8週間単位

30条-3

36条-2-2

8週間のうち任意の勤務時間を他の日に振り分けることができる。但し、以下の要件を満たす必要がある。

  • 1日の通常勤務時間:8時間を超えない
  • 1週間の通常勤務時間:48時間を超えない
  • 8週間の通常勤務時間:320時間を超えない
1週間に1日以上の例假日及び8週間で16日以上の例假日と休息日を設定しなければならない。
通常(変形なし) 36条 7日毎に2日間以上の休日を付与しなくてはならない。うち休息日と例暇日は各1日とする
 
具体例(4週単位の場合)

4週間単位の場合、2週間で2日以上の「例暇日」および4週間で合計8日以上の「例暇日」と「休息日」を設定すれば、1日に2時間まで振替えすることが可能です。但し、1日の勤務時間は10時間を超えてはならず、4週間の総勤務時間は160時間を超えてはいけません。

例えば下表の場合、第1週の水曜日と第2週の金曜日を休日にし、同二日間の勤務時間計16時間を1時間ずつ16日間に振り分けることも可能です。変形労働制を採用していない場合には9時間勤務の日は残業代1時間分が発生しますが、採用している場合には割増賃金は不要です。

 

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