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会計処理

台湾独特の監査制度

質問 台湾の会計士監査は日本と同じと理解していいでしょうか。また、税務監査を受けるメリットについて教えてください

回答

  • 財務監査も税務監査も台湾の公認会計士が監査するという点において同じなのですが、監査の依拠基準が異なっています。財務監査は日本の会計監査に相当するもので、会社の財務状況が一般に公正妥当と認められた会計基準(GAAP)に基づき作成されたかを検証するものですので、監査後の数値はより会社の実態を示したものであるのに対し、税務監査は税務規定に基づく課税所得の算出が目的であるため、税務上損金計上できない費用は反映されません。したがって、未実現の為替差損や各種引当金、評価損失等は同監査では検証されませんので費用は実際よりも過少に計上されることになります。
  • どの監査を受けるかについては、連結の対象有無や法人の規模により異なりますが、税務監査についていえば、当期の欠損金額に法人税率を乗じた繰延税金資産の額を監査費用と比較し、監査費用を上回るだけのメリットがあるのであれば依頼するという考えもあります。税務監査は決算日から5カ月以内の申告に間に合うようにスケジューリングしますので、遅くとも4月上旬までには要否を会計士事務所に伝えるのが好ましいでしょう。

(1)財務監査

会社の財務諸表が台湾の一般に公正妥当と認められた会計基準(ROC GAAP)または国際会計基準(IFRS)に準拠して作成されているかを独立した立場で台湾公認会計士が確認し、意見表明するものです。一般的には、親会社の連結子会社である場合や、台湾の地場銀行から融資を受ける場合には財務監査報告書と監査後の財務諸表の提出が要求されるケースが多いといえます。

(2)税務監査

法人税(営利事業所得税)の確定申告書の提出前に、台湾公認会計士が税務規定に準拠した課税所得となるよう調整項目を付して税務当局宛てに監査報告書を提出するものです。なお、税務監査を会計士事務所に依頼される場合、決算月が12月末の会社は申告が翌年5月末までとなりますので遅くとも3月末ころまでにはご依頼される必要があります。
内容は日本における国税調査と似たものですが、これを受けることで以下メリットを享受することができます。
・欠損金の10年間の繰越しが可能
・交際費の損金算入限度額の拡大
・税務当局による税務調査は監査法人を通じて行われるため直接調査の回避

なお、上場・店頭会社など株式を公開発行している会社、営業・営業外収入合計1億元以上の会社など、財政部の定める要件に合致する会社はこの監査が義務付けられています。

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