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台湾ビジネス M&A

台湾企業の実態について

中華圏をはじめASEAN市場への足掛かりとして、台湾企業との業務提携や資本参加を行う日系企業様が増えています。従来からこうした動きはありましたが、最近は特に中小規模の企業によるM&Aが活発化しているようです。

対象となる相手先が未上場の会社である場合には、開示義務がないことから公開情報は総じて少なく、実態を理解するのはなかなか難しいですが、日本にはないスピード感や世界中の華人ネットワークを駆使した販売ノウハウを活用できるのは魅力的です。

取引ごとに相手企業を調査することは大変重要ですが、一方で費用と時間も要します。

できるだけポイントを絞ってヒアリングや関連資料のチェックといった調査が望ましいと思われます。

  1. 二重帳簿の存在チェック:実態よりも低めの課税所得で税務用帳簿を作成している場合があります。存在の確認と主な差分要因について確認しましょう。
  2. 関係者間取引が複雑:主に節税目的として株主個人の別会社に利益を還流する等、複雑な商流を使うケースが多いです。タックスヘイブン国にも関連会社があるのはよくあるパターンです。少なくとも関連会社とそれに紐づく取引内容は事前にヒアリングしましょう。
  3. コンプライアンスへの意識が低い:過去または現在において係争事象があるか否かについて、まずはヒアリングで確認しましょう。取引先のコンプライアンス違反は自社の信頼にも関係してくるところです。
  4. オーナー企業が故の実態と登記情報の乖離:登記情報を入手し、相違の有無についてヒアリングしましょう。
  5. 取引ごとの契約が存在していない:契約書の不存在や同内容の実態とのかい離により税務上のリスクが高まります。取引する以上は必ず書面での記録を忘れずに。
  6. 支払遅延や回収債権の滞留:支払・回収条件について事前に取決めするほか、ヒアリングや財務諸表上の計算を通じ債権債務管理状況を把握し、債権の滞留を回避するようにしましょう。

 

 

 

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