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税制優遇 日台租税協定

日台租税協定①人的役務対価の短期免税

先日は日台租税協定(正式には「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための公益財団法人交流協会と亜東関係協会との間の取決め」という)の概要とポイントを俯瞰的にご説明しましたが、個人所得税についてケースごとにもう少し詳しく整理してみます。

台湾の所得税法上、非居住者日本人が台湾に91日以上滞在すると、日本払い所得分について申告する義務が生じますが、日台租税取決めの短期免税規定により、次の三つの要件を満たす場合には、台湾側での課税が免除されます(日台租税条約第15条第2項)。
  1. 日本居住者が任意の12カ月の期間において、台湾に連続または累計で滞在日数が183日以下の場合(暦年ベースではなく、入国日または出国日から起算する任意の12カ月間で183日以下)
  2. 当該報酬が、外国法人等といった台湾非居住者の雇用主から支給されている(例えば日本法人による給与払い等)
  3. 当該報酬が、台湾でのPE(恒久的施設、例えば日本法人の台湾支店等)で負担されていない
 

短期免税の要件判定

「任意の12か月」とは?

ここで注意しなければならないのは、「任意の12か月間」です。「任意の12カ月」とは、入国日または出国日のいずれから起算する12カ月間を指します。したがって、翌年度以降に再度、免税要件を満たしているかを判定する必要があります。
 

実務上の流れ

実務上は暦年ベースでの滞在日数が91日以上となった時点で、一旦所得税法に基づき申告を行います。その後、翌年度以降に上記要件の該当可否を判断し、該当する場合には還付申請の方法で免除適用を受けることになります。
 

還付が可能となるケース

某日本人出張者がFY1年の7月1日~10月31日およびFY2年1月1日~FY2年2月10日の期間、台湾に滞在した場合。

この場合、入国日から起算した任意の12ヶ月間とは、FY0年6月30日~FY1年7月1日(①)及びFY1年7月1日~FY2年6月30日(②)の期間を指し、出国日から起算した任意の12ヶ月とは、FY0年9月30日~FY1年10月31日(③)及びFY2年11月1日~FY2年10月31日(④)の期間を指します。FY1年度の滞在期間は122日でしたので、台湾の所得税法に基づき出国日までに当該課税所得を申告する必要があります。但し、これとは別に日台租税取決めの短期免税規定により、FY10/31時点で任意の12ヶ月における滞在期間がいずれも183日未満であることが確定した場合には免税対象となり、還付手続きにて既納分を還付してもらうことが可能となります。

 

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