日台間の経済交流が盛んになるにつれて、トラブルも多発しています。
一般的に親日的といわれる台湾人ですが、ビジネスに関しては非常にシビアです。日本語で商談を持ち込むケースも多いほか、持ち前のコミュニケーション能力の高さからついつい気を許して書面による取決めなしに取引を開始することがトラブルの主な要因になっています。事前・事後のリスク回避策が重要です。具体例としては以下のとおりです。
【取引開始前】相手先の情報を把握する
- 会社登記データでの基本情報の確認
- 相手先の取引銀行にヒアリング
- 同業者にヒアリング
- 外部業者による調査
- 信用調査:例)信用調査会社に依頼
- 財務デューデリジェンス:例)会計士事務所に依頼
- 法務デューデリジェンス:例)弁護士事務所に依頼
【取引開始後】債権管理を徹底する
- 債権の滞留状況について定期的にチェックする
- 貸倒引当金(または製品保証引当金等)を引当金を適切に計上する
- 新規取引が発生した際には必ず契約書または書面による覚書を準備する
【トラブル発生時】
- 内容証明郵便を送付する(但し日本からは送付できないので台湾の内容郵便証明を利用する)
- 貸倒損失計上のために会計士監査または税務署への届出を行う(実損額を損金に算入するために必要。なお、貸倒引当金については売掛金残高の1%までは実損がなくても損金に算入が可能)
- その他弁護士に相談する