台湾における債権回収の方法は基本的には日本とあまり変わりありません。
一般的には、内容証明郵便の送付や残存債務との相殺、ファクタリング(債権譲渡)がありますし、法的措置としては督促状の送付や仮差押え、訴訟があります。なお、台湾では債務名義を取得すると、課税対象財産すべての情報を税務当局から入手することができます。
一方、これらの手段を講じても回収しきれず貸倒れになった債権については貸倒損失の実質額(売掛金の貸倒れや受取手形の不渡り)に応じて損金に算入することができます。ちなみに、貸倒引当金の繰入額のうち債権残高の1%または直近3年間の平均貸倒損失額を限度として、税務上損金に算入できます。
なお、税務上計上可能な貸倒損失額については、内容証明郵便や督促状の送付実績や債務者の倒産や破産宣告の事実を基に税務当局に申告する形で行います。