2016年12月に労基法が改正した事は以前のログでもお伝えいたしましたが(施行は2017年1月開始)、現行法では勤務時間と休息の配分について厳格な規定があり、雇用主側(会社側)にとっては扱いにくいものとなっていました。
2018年末頃より柔軟な勤務時間配分を求めた改正案が提出されており、このたび立法院(日本の国会に相当)で下表の改正案が可決されました。
総統府で承認されれば、改正案は2018年3月1日付で施行される見通しとのことです。
本改正案による影響
在台日系現地法人の場合:
社内の就業規則と残業代計算・有給休暇の計上等といった社内フローの見直しが必要になります。また、本改正案は現行法よりも従業員に若干不利な扱いになっていますので、正式に施行された際には、社内で情報共有を十分するようにしてください。
台湾企業と取引のある日本法人の場合:
2017年度の現行法による残業代の大幅な引き上げを受けて取引先から販売価格の引上げを提示されている場合、本改正案により休日残業時間は実質ベースになりましたので、休日残業によるコスト高は解消されるはずです。価格改訂交渉のチャンスかもしれません。