台湾会計税務
外国法人による台湾向け国際貿易の税務取扱い
外国法人が台湾と関係する国際貿易取引を行う場合、台湾で税金が発生するかどうかは、取引の内容や台湾で行われている業務の実態によって判断されます。以下に主なポイントを整理します。
1.台湾で源泉徴収は必要か
通常、源泉徴収は不要です。
商品の売買は役務提供にはあたらないため、台湾企業が外国法人へ支払う商品代金について、20%の源泉徴収が必要となるケースには一般的に該当しません。
2.台湾に恒久的施設(PE)があると認定される可能性はあるか
台湾に実質的な事業活動の拠点がなければ、PEと認定される可能性は低いと考えられます。
例えば、台湾に固定的な営業拠点や実質的な営業活動が存在しない場合には、通常、恒久的施設(PE)には該当しません。
3.商品を台湾へ輸入した場合、台湾で課税されるか
販売が国外で完結していれば、原則として台湾で課税されることはありません。
例えば、外国法人が台湾顧客へ商品を販売し、その契約が国外で成立している場合には、その販売利益に対して台湾の営利事業所得税が課されることは通常ありません。
4.台湾で物流業務を委託する場合の課税関係
台湾で行われる業務の内容によっては、課税対象となる可能性があります。
例えば、次のような業務を台湾で委託する場合には、台湾源泉所得に該当するかどうかが問題となります。
- 輸入
- 保管(保税倉庫を含む)
- 加工
- 運送
4-1.台湾への輸入前に国外で販売が完了している場合
次の条件を満たしていれば、台湾源泉所得には該当しないと考えられます。
- 台湾へ輸入する前に売買契約が成立していること
- 取引相手が国外顧客であること
4-2.台湾へ輸入後に販売が成立する場合
台湾で行われる「輸入・保管・運送」に対応する部分について、営利事業所得税(法人税)が課されます。
財政部台財税字第10600664060号通達により、台湾における利益寄与度は3%とされています。
<計算例>
- 販売価格:100万元
- 台湾帰属所得:3万元(100万 × 3%)
- 税額:6,000元
なお、台湾の物流会社等を営業代理人として指定し、代行納付を行うことも可能です。
4-3.台湾で加工や販売活動を行う場合
単なる物流補助業務を超え、加工、販売交渉、調達判断などの付加価値を生む業務を台湾で行っている場合には、3%を超える利益配分が求められる可能性があります。
まとめ:判断のポイント
台湾で課税されるかどうかを判断するうえで、特に重要なのは次の2点です。
- 販売契約がどの時点で成立しているか
- 台湾でどの程度の機能や付加価値を担っているか
特に、台湾に輸入した後に販売が成立する取引形態や、台湾で実質的な業務を行っている場合には、慎重な税務検討が必要となります。