日台M&A
株式の発行価額と額面
無額面株式の発行
台湾の株式会社ではこれまで株式の発行に際し、1株10元の額面発行が原則とされていました。しかし、2018年の会社法改正により未上場会社に限り無額面株式の発行も可能となりました(会社法156条)。額面株式と無額面株式を混在させることはできません。すでに発行されている額面株式については、株主総会の決議により、回収して再発行することができます。無額面株式には最低発行価額がありませんので会社の発展状況や投資家の意向に合わせた株価設定が可能といえるでしょう。
日本では現在、株式会社の額面発行は撤廃され全て無額面発行となっていますが、発行価額の50%を超えない額を資本剰余金とすることができます。一方、台湾では無額面株式を発行した場合、発行価額の全額を資本金とします。
A社 | B社 | C社 | |
額面(=最低発行価額) | 1元 | 10元 | – |
発行株数 | 1,000万株 | 1,000万株 | 1,000万株 |
発行価額 | 15元 | 15元 | 15元 |
資本金 | 1,000万元 | 1億元 | 1億5,000万元 |
資本剰余金 | 1億4,000万元 | 5,000万元 | – |
額面株式の発行価額
額面金額の規制は撤廃されましたので1株0.1元でも100元でも構いません。但し、発行価額は額面価額を下回ることはできません。