よくある質問Q&A_人事労務

日本人駐在員の派遣
Q1. 外国人が台湾で就業する場合の必要な手続を教えてください

Ans1.

  • 外国人が台湾で就業(「営業活動」を行う)場合は、期間や内容に関係なく、必ず就労許可証が必要となります。
  • ここでいう「営業活動」とは、対価を獲得するために活動した全ての行為を指しますが、視察や契約交渉等はこれに含まれません。なお、台湾人と結婚した外国人配偶者で居留許可を得た場合には就業許可は必要ありません。
Q2. 外国人の就労許可証・居留証の手続きを教えてください

Ans2.

  • 就労に際しては、まず就労許可証を取得する必要があります。就労許可証は台湾法人が招聘という形式で申請します。
  • 就労許可証を取得後、居留証を申請します。居住期間が6カ月を超える場合には強制ですが6カ月未満の場合は任意となります。
  • 居留証とは、外国籍者が台湾で生活する際の身分証の役割を果たしています。したがって、社会保険の加入や賃貸契約、携帯電話の契約等には必要不可欠なものです。
Q3. 外国人駐在員の家賃等を会社経費にする要件を教えてください

Ans3.

  • 通常、従業員が個人的に費消する項目は会社の費用に計上できません。
  • しかし、外国籍者の経営管理者で所定の要件を満たす場合には、台湾の駐在に際して発生する赴任時帰任時の本人と家族の旅費交通費、会社支給の住居、引っ越し代、光熱費、電話代、子女の教育費等を会社の経費として計上することができるほか、個人の課税所得から除外することができます。
  • 雇用契約書で予め台湾駐在に係る一部費用について、会社側が負担とする旨を明記している場合には、法人の費用として計上することが可能です。また、当該手当は個人の課税所得から除外できます。「外籍專業人士租稅優惠之適用範圍」に基づく所定の要件を満たす項目については、法人の経費に計上することが可能です。
Q4. 外国人駐在員家族の健康保険加入要件を教えてください

Ans4.

  • 駐在員の家族も被雇用者と同様、居留証取得後、即日加入が義務付けられています。保険の加入は任意ではなく、要件に該当するものはすべて加入が義務付けられています。
  • 加入手続きを怠って保険料が未納となっていた場合には健康保険局から請求されますのでご注意ください。
社会保険
Q5. 台湾の社会保険制度について教えてください
Ans5.
  • 台湾にも、日本の健康保険や労災保険に相当するものがあります。なお、日本では法定の従業員退職制度というものはありませんが、台湾では法律上、強制加入となる従業員退職金制度があります。

Q6. 社会保険料の納付はインターネット上でもできますか
Ans6.
  • 可能です。労働労工保険局のウェブサイトできます。詳細は財政部電子申告納付サービスのホームページをご覧ください。https://wwwbligovtw/defaultaspx
Q7. 受診時の保険適用要件について教えてください
Ans7.
  • 全民健康保険の「健康保険カード」を持参して受診すれば保険が適用できます。
  • 保険カードを忘れた場合には全額自己負担になります。ただし、10日以内であれば健康保険カードと領収書を受診した医療機関に持参して保険料負担分を還付してもらうことができます。
Q8. 健康保険の加入手続について教えてください
Ans8.
  • 雇用主は勤務先(法人)を適用事業所として登録し、雇用主本人、従業員およびその被扶養者の保険加入手続きを行います。被保険者は資格ごとに定められた要件に基づき「健康保険カード」を申請し、完了です。
Q9. 健康保険料はどのようにして決まるのでしょうか
Ans9.
  • 会社員の健康保険料は、給与に一定の保険料率をかけたものを会社と従業員が原則的に折半で負担します。保険料は課税給与所得(食事手当免税分2千元と残業代を控除した額)を保険料額表に基づき該当する保険料を納付することになります。
Q10. 健康保険料の納付方法を教えてください

Ans10.

  • 直接健康保険局の窓口で納付する方法もありますが、金融機関での自動引き落としやATMでの振り込み、オンライン納付も可能です。なお、納付税額が2万元以下の少額税金の場合にはコンビニエンスストアでの納付も可能です。
Q11. 労働者保険(労工保険)について教えてください

Ans11.

  • 台湾では労災・就業保険として「労工保険」という制度があります。広義の「労工保険」には①労工保険と②就業保険の二つから構成されます。
  • 原則、従業員5人以上の事業所は、満15才以上60才以下の従業員を対象に、強制加入となっています(外国人従業員を含む)。従業員5人未満の事業所は、任意加入とはなっているものの、うち就業保険の分については強制加入となっていますので、日系法人では人数に関係なく一括加入しているケースが多いようです。
退職・解雇
Q12. 従業員退職金制度の概要を教えてください
Ans12.
  • 台湾では法律上、定年退職制度を設けており、雇用主は一定の要件を満たした従業員に対し一定額を外部拠出する制度があります(2005年7月「労働者退職金条例」適用開始、以下、「新制度」とする)。
  • 新制度では法人内ではなく外部拠出によるとなるため、当該外部拠出分は毎月の給与額を基準に算定され、都度費用計上します。

Q13. 退職金(新制度)の運用は誰が行うのですか
Ans13.
  • 労働部労働基金運用局が運用します。個人で行いません。当局では最低保証として市中銀行の2年定期金利を保証しています。運用の結果下回った場合には国庫から補填するとしています。
Q14. 退職金(新制度)はどのように受け取るのですか

Ans14.

  • 受給資格は満60歳以上または死亡時となっています。受給資格を満たした時点で受給資格者自らが所定の書類を労働局に提出して受給します。会社側は特に手続きをする必要はありません。
Q15. 台湾の解雇手当制度について教えてください

Ans15.

  • 会社都合による解雇の場合には、勤務期間に応じて離職日から三十日以内に所定の解雇手当を支給しなければなりません。
Q16. 従業員の解雇手続きを教えてください

Ans16.

  • 台湾の労基法では、解雇の事由により、予告通知の要否を規定しています。
  • 予告通知が必要な場合には、従業員の勤務期間に応じて所定の期限までに予告する必要がありますが、予告通知期間相当分の賃金を別途支払うことで即日解雇することも可能です。
採用・解雇
Q17. 会社の就業規則作成義務について教えてください

Ans17.

  • 台湾では、従業員数が常時30名以上の場合には就業規則の設置と労働局への届出が義務付けられていますが、30名未満の場合は必要ありません。
  • 但し、実務上はほとんどの会社で労働局が推奨するテンプレートを参考にした就業規則を設置しています。
Q18. 従業員採用時のフローと留意点を教えてください
Ans18.
  • 従業員を雇用すると即日付で労働保険と健康保険への加入義務が生じます。日本と違い、勤務時間に関係なく、アルバイトも含めた全従業員の加入が必要です。
Q19. 台湾では「内定」や「使用期間」という慣習はありますか

Ans19.

  • 台湾では日本でいうところの「内定」という概念はありません。
  • 正式な「雇用契約書」の締結をもってのみ、雇用予定者を確保することが可能となります。また、日本のような新卒一括採用や就職活動という概念もありません。
Q20. 従業員の健康診断受診義務について教えてください

Ans20.

  • 日本では、従業員を雇用すると原則、健康診断を受診させる義務が生じます。
  • 台湾も同様に「職業安全衛生法」及び「労工健康保護規則」において、定期的に健康診断を実施するよう規定しています。
Q21. 法定労働時間について教えてください

Ans21.

  • 台湾の労基法では、労働者の法定労働時間を1日8時間、1週間40時間と定め、これを超過する場合は時間外労働として所定の残業代を付与することを義務付けています(労基法38条)。
Q22. 労基法で定める台湾の休暇全般について教えてください

Ans22.

  • 台湾の法定休暇については、「労働基準法」と「勞工請假規則(労働者休暇申請規則)」にて下表の定めがあります。
  • この基準を下回った場合、規定違反としてペナルティが課されます。

Q23. 週休二日制(例暇日と休息日)について教えてください

Ans23.

  • 2017年の労基法改正により、原則7日間毎に2日間以上の休日を設けることと、そのうち1日を「例暇日」とし、もう1日を「休息日」と定めるよう規定しました(例外的に14日間ごとに4日間の休日という措置もあり)(労基法36条)。
    1 「例暇日」とは

    • 天災、事変又は突発事件の場合を除き、原則従業員を勤務させることはできません。従って、シフトの関係等でやむを得ず勤務させてしまった場合には労基法違反法人として当局のリストに掲載されるほか、罰則等が科されます。尚、天災事変等による例外的勤務をさせた場合には通常賃金の二倍を支払う義務があります。

    2 「休息日」とは

    • 従業員の同意に基づき勤務を要求できるものの、その日における勤務時間は、残業として扱われることになります。残業代の加算計算は通常勤務日と同じ加算率で計算しますが、残業時間は4時間単位で計算するため、たとえ1時間しか勤務していなくても休息日の残業代は4時間分としてカウントされます。
Q24. 残業代の計算方法について教えてください

Ans24.

  • 残業代の計算は、以下の計算式で算出します。
  • 残業時間×1時間当たりの平均月給×割増率=残業代
  • 残業時間とは、法定労働時間(労基法36条規定の時間*)を超えた時間を指します。

*詳細は人事労務の頁をご参照のこと。

Q25. 選挙の投票日に出勤した際の給与はどうなりますか

Ans25.

  • 台湾では、労働基準法に基づき、雇用主は投票権を有する従業員に対して投票日を休日としなければならないと規定しています。(「指定總統副總統選舉罷免投票日、公職人員選舉罷免投票日及公民投票日為勞動基準法第三十七條第一項所定應放假日」)。
Q26. 変形労働時間制の届出制度について教えてください

Ans26.

  • 台湾では、所定の要件を満たす一部の業種に従事する事業者に限定して、事前届出を要件に4週間単位の変形労働時間制(シフト制)の採用を認めています。
  • また、変形労働制を採用する事業者は、労働契約書や就業規則に当該事業者がシフト制を採用していることを明記しなくてはいけません。
  • 勤務開始月の前月末までに勤務シフトを作成し、勤務開始後は勤怠管理表(始業時刻、終業時刻、変形期間の開始日等)にて、所定労働時間が法定労働時間に収まるように管理することが義務付けられています。
Q27. 祝日残業時の留意点を教えてください

Ans27.

  • 台湾の労基法では、中秋節や国慶節等の国定休日に従業員を勤務させる場合、従業員の事前同意書がなければ当該勤務日の賃金を通常賃金の1倍分を加算して支給するほか、振替休日を別途付与する必要があります。
  • 一方、事前同意書がある場合には加算支給は不要ですが、振替休日の付与は必要です。
  • シフト制採用の法人の場合も同様の計算となります。
  • ただし、前月末までに提出するシフト表で国定休日を勤務日とする場合、事前に当該従業員から同意を得ることができれば、加算給は不要となり、振替休日の付与のみで済みます。
Q28. 有給休暇未消化分の買取り義務について教えてください

Ans28.

  • 台湾では、勤続年数に応じて、従業員に年次有給休暇を付与することが規定されています(労基法38条)。
  • また、雇用主は年度末または退職時に有給休暇が未消化である場合、買取りの義務があります。
  • 具体的には、未消化日数に1時間当たりの平均月給を乗じた金額となりますので、会計上、適切に引当計上する必要があります。