台湾進出時

進出形態・パススルー課税

台湾ビジネスの考慮事項
現地拠点設置の要否

規模や事業形態にもよりますが、消費者(マーケット)に近い方が展開しやすい飲食店や美容の場合は、現地拠点を設置した方がいいでしょう。一方、購入見込数がまだ少なく、ネット販売も可能なものについては、現地拠点を設置することなく日本から輸出するという方法もあります。

法人と個人事業主

まず、台湾でビジネスを行う際に最初に考慮するのが拠点形態です。台湾も日本と同様に、簡単な届出だけで開業可能な個人事業主(またはパートナーシップ)はありますが、外国人のビザ取得の要件が厳しいため、一般的には法人を設立するケースが多いです。

各事業体の特徴

下表は台湾の法人形態別の特徴をまとめたものです。左から有限合夥(有限責任法人)、無限公司(合名会社)、兩合公司(合資会社)、有限公司(有限会社)、閉鎖性股份有限公司(閉鎖性株式会社) 股份有限公司(株式会社)の6種類があります。基本的な違いは、出資者の責任の範囲と、会社に公開性があるかないかという点です。


無限責任と有限責任

無限責任

社員は会社と連帯して最後まで直接責任を負います。たとえば会社が多額の借金を抱えて倒産した場合、社員は自分の出資額にかかわらず、全債務に責任をもたなくてはなりません。合名会社、合資会社の一部(無限責任社員)が該当します。

有限責任

社員は自分が出した出資額の範囲内で間接的に会社に責任を負います。

台湾のパススルー課税

台湾では、外国投資の活性化とベンチャー創業を促進するため、2017年11月に「産業創新条例第23条-1」を改正し、2018年5月に「有限合夥組織創業投資事業租稅獎勵適用辦法(有限責任組織創業投資事業租税奨励適用弁法)」ならびに「有限合夥組織創業投資事業租稅獎勵所得計算及申報辦法(有限責任組織創業投資事業租税奨励所得計算および申告弁法)」を制定しました。これにより、有限合夥法に基づき2017年1月1日~2019年12月31日の間に設立した有限合夥(有限責任法人)でかつ、一定の要件に該当した場合、設立から10年内に限り(延長の可能性あり)パススルー課税が適用されることになります。台湾の有限合夥(有限責任法人)は、法人格を有していますので、原則法人の段階でも課税されます。パススルー課税とするには所定の要件を満たす必要がありますのでご注意ください。

パススルー課税とは

法人の利益に対して、直接当該法人に課税されず、利益配分を受けた出資者に課税される制度のことです。法人税が課されないため、税前利益を配当原資にすることが可能です。

台湾の有限合夥(有限責任法人)

有限合夥(有限責任法人)は、1名以上の無限責任社員(GP=General Partnership)と1名以上の有限責任社員(Limited Partnership)で構成されます。

課税上のメリットと注意点

日本の有限責任事業組合の場合、無条件にパススルー課税となりますが、台湾の有限合夥(有限責任法人)は、あくまでも法人であることから原則、法人税が課されます。しかし、一定の要件を満たした場合には、パススルー課税となるため税前利益を配当原資にできるほか、当該配当のうち、証券取引所得*に該当する分については免税となります。

*証券取引所得についてはこちらをご参照ください。 https://tppgodo.com/ja/ma-in-taiwan/tax-on-ma-in-taiwan/

パススルー課税の一定要件

◇対象事業者
有限合夥法に基づき2017年1月1日~2019年12月31日の間に設立した事業者

◇出資要件
規定の出資要件を満たすこと 例)払込出資金が設立後満5年の期末時点で3億NTDであること

◇運用要件
各事業年度における台湾域内投資総額が当該年度の出資総額の50%以上であること
また、各事業年度末の累計出資額が所定額を満たしていること

◇政府の政策要件
資金の運用対象が政府の政策に合致していること(不動産業への投資は対象外となる)

有限合夥(有限責任法人)の活用

株式会社に比べかなり柔軟に自分たちでルールを定めて、会社を運営していくことが可能です。ファンドの組成やプロジェクトベースの事業に合っている形態といえるでしょう。

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